株式会社ジェイリーパス

最新の映像音響技術で楽しむ新感覚の水族館”カワスイ”が7月17日にオープン

<川崎市初の「カワスイ 川崎水族館」は最新技術を駆使した新感覚水族館>

2020年7月17日、川崎市初となる水族館「カワスイ 川崎水族館」がオープンしました。

川崎駅前の「川崎ルフロン」の9,10階部分に作られたカワスイは、商業ビルの2フロアということもあり、その規模こそ小ぢんまりしたものですが、最新技術を駆使した「新感覚」の水族館として注目されています。

最新技術とは、映像、音響、そして照明のことで、生物の展示だけでなく、光や音、そしてプロジェクションマッピングなどによる映像も楽しむことができます。

また、AI技術も取り入れており、「学び」や「発見」も充実しているのが特徴です。

<AI解析アプリで水中の生物のリアルタイム解説が見られる>

プロジェクションマッピングなどの映像技術や、音と光を展示に取り入れる技術は、近年の水族館や博物館、動物園などで盛んに取り入れられています。

カワスイは更なる進化を遂げ、AI解析による水中の生物のリアルタイム解説表示を実現しました。

水族館では、ひとつの水槽内で複数の種類の生物を展示していることが多く、その解説は水槽の外枠に掲示されているスタイルが一般的でした。

近年ではより詳しく分かりやすく解説した電子版の解説がモニターに映し出されるタイプのものも取り入れられていますが、これらの解説掲示方法だと、どの生物とどの解説が対応しているのか判別するのに時間と手間がかかり、結局は飛ばされてしまうことが多いのが難点でした。

カワスイでは、これらの難点を一気に解決する素晴らしいAI解析アプリを導入することによって、よりスマートにストレスフリーに生物のことを知ることができるようになりました。

それが「LINNÉ LENS Screen(リンネレンズ スクリーン)」です。

「LINNÉ LENS Screen(リンネレンズ スクリーン)」はスマートフォンのアプリで、これをインストールして水槽にかざすと、目の前を泳いでいる魚や動物の名前や特徴などの解説が画面上に表示されます。

もちろん水族館内だけでなく、リアルな街中や自然の中でも、そこで出会った生物にかざせばAIが自動で何の生物なのか判別して解説を見せてくれるのです。

まるで小さな動物図鑑、あるいは動物博士を携帯できるような、そんなアプリなのです。

カワスイでは、この「LINNÉ LENS Screen(リンネレンズ スクリーン)」を活用して、動き回る生物でも、「どこにいるのか分からない」や「見えない」というストレスを感じることなく、生き物と連動して解説を読めるということを実現したのです。

<200度の広角スクリーンのデジタル動物展示システムでいつでも動物たちを見られる>

カワスイには200度という広角のスクリーンが設置してあり、ここで動物展示がおこなわれています。

スクリーンには様々な大きさ、種別、分類の動物たちが常時映し出されており、博物館のような気分で見学することができます。

運やタイミングが悪いと端の方で丸まって眠っていたり、バックヤードに引っ込んでしまっていたり…という水族館の残念なポイントをカバーできる画期的なシステムです。

<リアルとデジタルで世界中の「水辺」を味わえる水族館>

カワスイは、身近な多摩川を始め、アマゾンやアフリカ、アジアなど世界中の「水辺」をリアルとデジタルの融合で楽しく体感できる水族館です。

「多摩川ゾーン」「オセアニア・アジアゾーン」「アフリカゾーン」「南アメリカゾーン」「パノラマスクリーンゾーン」「アマゾンゾーン」の6つのゾーンに分けられており、69個の水槽と約230種の生物を展示しています。魚だけでなく水辺の爬虫類や哺乳類など、多岐にわたる生物たちがリアルな姿を見せてくれます。

広大な敷地を有し、イルカショーなどで観客を沸かせる水族館とは異なり、ビル内の2フロアで”魅せる”カワスイには、規模の小ささを感じさせない仕掛けが散りばめられています。

それがデジタルの効果です。

AI解析による生物の解説表示をはじめ、ゲストの目を楽しませる照明や映像の工夫、そしてショーを見ているような音響の工夫、さらに水槽展示だけでなくレストランやカフェでも「世界の水辺」を感じられるコンセプトが徹底され、非現実的な世界観が作られています。

ただ生物を展示するだけではない、アーティスティックでエンターテイメント色の強い新感覚の水族館なのです。

<テクノロジーが変える水族館や動物園 ~数や規模よりも”魅せる”方向へ~>

「AI解析」の部分でも言及しましたが、近年はカワスイだけでなく、多くの水族館や動物園がデジタルテクノロジーを導入して「新しい展示」に踏み出しています。

このテクノロジーの導入は、水族館や動物園の経営や運営に大きな影響を与えるでしょう。

なぜなら、テクノロジーを駆使して”魅せる”ポイントを増やすことにより、集客に高い効果が期待できる上に、コストも削減できるからです。

ず、集客効果ですが、これには「差別化」や「独自性」というキーワードが当てはまります。これまで、水族館や動物園は、数と種類、そして規模が魅力の大部分を担ってきました。

「たくさんの動物がいること」や「広くて1日いても飽きないこと」などが人気の施設の条件だったのです。

動物たちは、水槽の中や檻の中で飼育されているだけで、それを客が見に来る、というのが水族館や動物園の定型スタイルでした。

これはどこへ行っても変わらず、したがって「より多くの種類の動物が見られるところ」や「より長い時間楽しめるところ」が人気を得るようになっていたのです。

それが、デジタルテクノロジーによって、一気に「差別化」をはかることができるようになりました。端的に言えば水族館や動物園をアート空間に変えてしまうという発想です。

どのようにテクノロジーを取り入れていくかは、その施設のセンスにかかっており、ここに「独自性」が生まれます。

独自性により差別化された水族館や動物園は、初めて「あの施設のこの演出が素晴らしい」という唯一無二の評価を得られるようになります。

これが集客に大きな効果をもたらします。

続いてコスト削減についてですが、これは言わずもがな「数と規模」が勝負だった水族館や動物園が、それ以外の部分で勝負できるようになったことにより、数も規模も縮小できるようになるということになります。

水族館にせよ、動物園にせよ、その運営には莫大なコストがかかります。

動物を飼育するとは、それだけコストがかかることなのです。餌代、空調、掃除、水族館ならば浄水、飼育数が多いほど、規模が大きいほど、コストがかかります。

この規模を縮小させればコストは削減でき、更にテクノロジーの独自性で差別化を図り集客もできるということで、今後はますますデジタルテクノロジーが水族館や動物園に導入されていくことでしょう。